商標登録の住所にバーチャルオフィスを使う方法。個人・法人別の商標登録申請手順とバーチャルオフィスの選び方

METS運営責任者ブログ

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商標登録の住所にバーチャルオフィスを使う方法。個人・法人別の商標登録申請手順とバーチャルオフィスの選び方

こんにちは、METSバーチャルオフィス運営責任者の内藤と申します。

自身で作成したロゴやブランド名を商標登録しようと検討する際に「自宅住所が一般に公開される」ことを懸念されている方が多くいらっしゃいます。

特に昨今ではAmazonブランド登録の申請やECモール出品などで商標登録が必要になるケースがあり、「商標公報などから自宅住所を知られてしまうのを避けたい」「商標登録の願書にバーチャルオフィスの住所を使っても良いのか」といったご相談をいただく機会が増加しています。

当記事では、商標登録におけるバーチャルオフィス住所の利用可否や注意点、特許庁からの重要書類を確実に受け取る手順や選び方について、最新の実務目線でわかりやすく解説します。

商標登録の願書にバーチャルオフィスの住所は使える?

結論から言うと、商標登録の願書にバーチャルオフィスの住所を記載することは可能です。
自宅住所を公開したくない個人事業主やフリーランスにとって有効な手段となります。

個人と法人で記載箇所が異なるため、それぞれ条件を確認しておきましょう。

個人の場合は「居所」として記載可能

個人で出願する場合、願書の【住所又は居所】欄には、住民票上の住所だけでなく会社や事務所などを「居所」として記載することができます。

つまり、個人事業の拠点であるバーチャルオフィスの住所は居所として商標出願に利用できるということです。

特許庁の「出願の手続」でも、会社・事務所等を居所として表示する場合は「○○株式会社内」「○○事務所内」のように記載する方法が案内されているのでグレーな手法ではありません。

バーチャルオフィスならなんでも良いわけではなく、商標出願への利用が規約上認められており、特許庁から郵送される書類を確実に受け取れるサービスである必要があります。

法人の場合は「登記上の本店所在地」

法人名義で出願する場合は、個人のような自由な居所記載は認められません。願書に書く住所は「法人登記上の本店所在地(または支店所在地)」と表記を完全に一致させる必要があります。

法人としてバーチャルオフィスの住所を使って商標出願をするには、その住所で既に法人登記を完了させていることが前提となります。

商標登録で公開される情報と、自宅住所で商標登録するリスクについて

商標を出願すると、権利の所在や範囲を公に示すために出願人の情報が一般公開されます。
公開される情報と自宅住所で出願した場合のリスクについて事前に知っておかないと悪質なトラブルを招く危険性があるのでご注意ください。

J-PlatPatや商標公報で公開される情報の範囲

商標を出願すると、公開商標公報や商標公報などを通じて出願人・権利者に関する情報が公開されます。

  • 出願人・権利者の氏名(本名または法人名)
  • 住所又は居所
  • 商標(文字・ロゴ画像)
  • 指定商品・指定役務(区分)
  • 手続情報(出願日・登録日等)および代理人(弁理士)情報

J-PlatPatの出願・登録情報画面では、権利者の住所(居所)は市区町村までの概略表示となっています。一方、公報PDFには住所又は居所が掲載され、公報自体もJ-PlatPatから閲覧できてしまうので「J-PlatPatでは住所が市区町村までしか表示されないから自宅の詳細住所は公開されない」と考えるのは危険です。

また、バーチャルオフィスで自宅住所の公開を避けることはできても、個人名義で出願する場合の氏名をペンネームなどで伏せることはできません。権利者としての個人氏名をどうしても非公開にしたいのであれば、法人名義での出願を検討してください。

営業電話や悪質な訪問者などのトラブルに巻き込まれるリスク

自宅の住所が番地や部屋番号まで全文公開されると、データベースを検索した第三者(業者など)から営業電話やDMが届くだけでなく、強引な飛び込み営業や悪質な訪問者の標的になる可能性があります。特に個人事業主やフリーランスの場合、自宅が直接特定されることで不審者の訪問やストーカー被害といった深刻なトラブルや犯罪に巻き込まれる危険性もあります。

一度発行された商標公報のデータはデータベース上に半永久的に残り、後からバーチャルオフィスへ住所変更しても過去の履歴から自宅住所を知られてしまうというリスクも無視できません。

こうした悪質な訪問や営業トラブル等のリスクを未然に防ぐためにも、出願当初から公開されても安全な住所(バーチャルオフィス等)を用意しておくことを推奨しています。

商標登録の申請手続きの流れ

ここではバーチャルオフィスを利用して商標登録を行う際の手続きの手順と、専門家である弁理士を活用するメリットについて詳しく解説します。

商標登録の申請手続き手順

① バーチャルオフィスの選定・契約

まずはバーチャルオフィスを契約します。

個人で商標出願の居所として利用するなら商標出願への住所利用が認められていること、法人で出願するなら法人登記に利用できるプランであることを必ず事前に確認してください。

特許庁から郵送される書類を受け取れるよう、郵便サービスが使えて書留等の対応が可能なプランを選びましょう。

② 商標の事前調査

特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」を使い、登録したいネーミングやロゴと同じ(または酷似している)商標が、同じ商品・サービス分野で既に登録・出願されていないかを調べます。

完全に一致していなくても読み方や意味、見た目が紛らわしいと審査で拒絶理由となる可能性があるのでこれらの条件に当てはまっていないかしっかり確認するようにしてください。

③ 出願書類の作成・提出

商標登録願書を作成します。個人の場合は「住所又は居所」、法人の場合は「登記上の本店所在地」として利用する住所を正確に記入してください。

願書の提出は「専用ソフトを使ったオンライン」か「紙の願書を郵送・特許庁窓口へ持参」のいずれかになります。

④ 審査・通知の受領

願書提出後、特許庁の審査官によって審査が行われます。

審査期間の目安は数か月〜1年程度で、審査で問題がなければ「登録査定」、登録できない理由が見つかった場合は「拒絶理由通知」が送付されます。

自分で出願する場合は、特許庁からの通知を書面で受け取ることができます。バーチャルオフィスで受け取る場合は、書留等の受取可否や到着通知、転送方法を事前に確認しておきましょう。

拒絶理由通知が届いた場合は、通知書に記載された応答期間内に意見書や補正書を提出して対応します。

⑤ 登録査定・登録料の納付

無事に登録査定が下りたら、指定の期限内に登録料を納付することで商標権が発生・設定登録されます。

自分で出願するのが心配なら弁理士に依頼する

自力での手続きや区分選定、類似調査に不安がある場合は、専門家である弁理士に依頼するのがオススメです。弁理士には事前調査、指定商品・役務の選定、願書作成・出願代行、中間処理(拒絶理由通知への意見書・補正書作成)、登録料納付まで一連の対応を依頼できます。

弁理士へ依頼すると、特許庁からの公的な通知を弁理士側で直接受領してもらえます。拒絶理由通知など回答期限(最大40日)がある書類も弁理士側で確認できるため、バーチャルオフィスの郵便転送によるタイムラグや確認漏れによる期限切れリスクを回避可能です。

弁理士には出願前のネーミングやロゴを決める段階から相談しておくと、登録可能性や区分について専門的な助言を受けられ、登録できない商標で商品パッケージ等を作ってしまうミスを防ぐこともできます。

2024年 商標出願14万2,540件の内訳

特許庁で確認できる直近の公開データによると、商標出願する際には約73%が弁理士に依頼、約25%が本人出願となっています。

商標出願の84.6%は法人、15.3%が個人、官庁が0.1%という割合です。

  • 弁理士が代理:10万3,778件 → 約72.8%
  • その他の代理人等も含む代理人付き全体:10万6,780件 → 約74.9%
  • 本人出願:3万5,760件 → 約25.1%

弁理士に依頼する場合、バーチャルオフィスの郵便サービスは不要?

一般的に、弁理士には事前調査や願書作成などの出願手続きだけでなく、出願後に特許庁から届く通知への対応や登録料の納付など、商標が登録されるまでの手続きをまとめて依頼します。
拒絶理由通知が出た際の意見書・補正書の作成などは、別途費用がかかる場合があります。

弁理士を代理人としている間は、特許庁からの通知はすべて弁理士側で受け取ってもらえます。特許庁に対する「代理人」としての役割は、登録完了をもって一旦終了するのが一般的です。
(登録後の更新期限の管理も弁理士に継続して任せることは可能)

ここで注意が必要なのは、日本の制度上、登録後の重要な書類は事前に弁理士宛てに届くように設定できず、必ず商標権者(ご本人)の登録住所に直接届くという点です。

具体的には、特許庁からの「更新時期のお知らせハガキ」のほか、最も注意すべきなのが第三者から「商標登録異議申立て」や「不使用取消審判」などを起こされた際の書類です。
第一報を受け取り後に弁理士へ業務委託することで第二報からは弁理士に直接届くようにすることができますが、第一報は必ず商標権者に直接届きます。

郵便サービスが使えないバーチャルオフィスプランを選んでいた場合、これらの重要書類が特許庁に返送されてしまい、ご本人が気づかないうちに商標権を取り消されるリスクがあります。

つまり、バーチャルオフィスの住所を利用して商標登録をするのであれば「弁理士にどこまで依頼するか」に関わらず、バーチャルオフィスの郵便サービスは必須だと言えます。

バーチャルオフィスの選び方のポイント

商標登録の住所としてバーチャルオフィスを契約する場合、単に料金の安さだけで選ぶと出願手続きでトラブルになることがあります。下記3点を必ず事前にチェックしてください。

① 郵便物サービスの有無と簡易書留の受取可否

2026年4月以降はオンラインで受領できる特許庁の発送書類が増えていますが、郵送で届く書類がなくなったわけではありません。

バーチャルオフィスを商標出願に利用するなら、郵便物や簡易書留等の受け取れるプランを選ぶ必要があります。格安オフィスサービスの中には「書留等の郵便物は受取不可(不在票通知)」というプランもあるので誤って選ばないようご注意ください。

オンライン受領とは?郵送限定書類の罠

オンライン受領というのは文字通り書類をデータで受け取れる仕組みなのですが、オンラインだけでは受領できない郵送限定の書類があるのと、個人や法人でも使えるけどソフトのインストールが必須で設定などがとにかく面倒なので書面の受領を選んでおいた方が圧倒的に楽です。

弁理士や弁護士はこのオンライン受領が必須となっているので、現状はこれら専門職向けのシステムだと言えるかもしれません。

② 規約で特許庁への出願や法人登記が許可されているか

バーチャルオフィス運営事業者によっては、利用規約で特許庁への出願や法人登記での住所利用を制限・禁止している場合があります。

基本的にはOKだが特定のプランのみ対応(サービス内で一番安いプランだと非対応)といったケースもあります。個人の居所として利用する場合は商標出願への利用OKのプラン、法人名義で出願する場合は法人登記して商標出願できるプランなのか必ず契約前に確認してください。

③ 運営会社の信頼性と事業継続性(閉鎖リスクの回避)

運営実績が短い事業者や会員数が極端に少ないサービス、また自社所有ビルではなく転貸(賃貸物件)で運営しているオフィスなどは突然の閉鎖リスクが伴います。

万が一オフィスが閉鎖すると特許庁への住所変更手続きが必要になるだけでなく、重要書類の不達によって商標権を失効させる大きなリスクが生じます。

商標登録の為のバーチャルオフィス選びでは長期間安定して利用できる、自社ビル運営や実績豊富な運営会社のサービスを選ぶようにしてください。

METSオフィスで商標登録する場合のプランの選び方

「METSバーチャルオフィス」では、商標登録の住所利用と郵便受取に対応できるプランをご用意しています。個人の居所として利用する場合と、法人の本店所在地として利用する場合では必要なプランが異なります。

ライトプラン(月270円〜)は商標登録に使えない

METSオフィスの「ライトプラン(月額270円〜)」は、名刺やWebサイトへの住所記載に特化したサービスで、郵便物の受取や転送に対応していません。

商標登録の手続きでは特許庁からの通知や書類の郵送が発生するため、郵便受取・転送ができないライトプランでは審査や手続きを進めることができません。

商標登録に最適な個人・法人向けのMETSバーチャルオフィスプラン

METSバーチャルオフィスは都内4拠点(新宿三丁目・新宿御苑・日本橋兜町・赤羽)すべてが自社所有ビルによる直営運営です。賃貸借契約の終了による拠点移転リスクを抑えやすく、商標や法人登記など長期間利用する住所を選ぶ際にも安心材料の一つとなります。

【個人】ネットショップ(月額550円)※法人登記不可

月額費用を抑えたい個人事業主様向け。ネットショップに特化したプランで、郵便物は自動で即時転送(到着通知なし)されます。

個人の居所として商標出願に利用し、特許庁から郵送される書類を受け取ることができます。

【個人】ネットショップはこちら

【個人】ビジネス ※法人登記不可

郵便物の到着通知や、店頭での直接受取、必要なタイミングでの転送依頼など細かい指定ができる個人事業主向けのプランです。商標出願で郵便物の受取方法を柔軟に選びたい方に最適です。

【個人】ビジネスはこちら

【これから法人設立する個人】会社設立サポート(月額0円〜770円)

METSの住所を本店所在地として法人登記し、その法人名義で商標を出願したい方や、法人化を検討している方はこちらのプランが候補になります。

月額利用料が最大12か月無料+会社設立費用無料の特典があるため、法人設立予定の方には特にオススメです。

【これから法人を設立】会社設立サポートはこちら

【法人】ビジネスプラス

既に法人を設立済みで、METSバーチャルオフィスの住所を商標登録の出願人住所として利用したい方に適した登記可能なプランです。

現在の本店所在地が別の住所になっている法人は、商標出願の前にMETSバーチャルオフィスの住所へ本店移転登記を行う必要があります。

郵便物の受取と転送、お客様への通知、書留の受取など商標出願に必要な郵便サービスを網羅しているため、特許庁から届くすべての書類に対応可能です。

【法人】ビジネスプラスはこちら

まとめ

商標登録にバーチャルオフィスを活用することで、Amazonブランド登録やEC出品に伴う自宅住所の公開を防ぎ、悪質な訪問や営業電話などのトラブルを未然に回避できます。

商標登録で押さえておくべき大事なポイントはこちら。

  • 商標登録にバーチャルオフィスは利用できる
  • 商標登録が許可されているバーチャルオフィスを選ぶ
  • 自分で出願して書面で通知を受け取るなら書留等を確実に受け取れるプランを選ぶ
  • 手続きが不安なら弁理士に依頼できる
  • METSバーチャルオフィスではライト以外のプランを選ぶ

バーチャルオフィスを活用した自宅住所を公開しない商標出願についてご不明な点やご相談がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

当記事の著者

オリンピア興業株式会社 内藤竜太郎(METSバーチャルオフィス運営責任者)

賃貸不動産の仲介会社を経てオリンピア興業株式会社に13年間勤務。
宅地建物取引主任士、マンション管理士、管理業務主任者、ビル経営管理士などその他多数の不動産資格を保有。

※ 当記事のコンテンツは、公開時点で調査済みの内容となります。
※ プラン変更等で最新情報と異なる内容となった場合は、調査を行い記事の内容を更新いたします。

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