こんにちは、METSバーチャルオフィス運営責任者の内藤と申します。
Amazon・楽天・BASEなどでネットショップを開設する際に避けて通れないのが「特定商取引法(特商法)」に基づく表記です。
近年、ネットショップを始められる方が増えた影響からか「自宅住所をネット上に晒すのは怖い。特商法にバーチャルオフィスの住所は使えますか?」といった内容のお問い合わせをいただく機会も増加しています。
結論から言うと、「郵便物の受取・転送ができること」などの一定の条件を満たしていれば、バーチャルオフィスの利用は認められています。しかし、どのようなバーチャルオフィスでもOKというわけではなく、特商法表記の必須条件を満たしていなければショップが法令違反により運営停止されてしまう場合もあります。
当記事では、バーチャルオフィスを特商法表記に使うための必須条件や、契約前にチェックすべきポイントを運営責任者の視点から分かりやすく解説していきます。
【消費者庁の見解】特商法表記にバーチャルオフィスを使うのは問題ない!
特商法表記は、ネットショップ等の通信販売を利用する消費者が、商品が届かない、返品や解約に応じてもらえないといったトラブルが発生した際に、販売事業者へ確実に連絡できるようにするためのものです。
販売事業者側は、名称・住所・電話番号などを事前に確認できるようにしておく必要があります。
消費者庁の公式ウェブサイトでは、「住所」は現に活動している住所、「電話番号」は確実に連絡が取れる番号を表示する必要があるとしたうえで、必要な措置が講じられている場合は、通信販売取引の場を提供するプラットフォーム事業者やバーチャルオフィスの住所・電話番号を表示しても特定商取引法の要請を満たすとの考え方が示されています。
特定商取引法にバーチャルオフィスの住所を使うこと自体は全く問題ではありません。
お客様からのお問合せや返品対応等に確実に応じられる実態があるかどうかが重要であるということです。
引用:消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売広告Q&A」
https://www.no-trouble.caa.go.jp/qa/advertising.html
「特商法の住所はバーチャルオフィスNG」はデマ。※表示義務違反には注意
「バーチャルオフィスは特商法表記に使えない」と噂されてきた背景には、住所を表示していても実際には連絡が取れない事業者や、返品・解約への対応を行わない悪質な通信販売事業者の存在があります。
ただしそれらは過去の話で、近年行政上問題となるのはバーチャルオフィスの利用そのものではなく、特商法で求められる表示や連絡体制を欠いていたケースが目立っています。
消費者庁が2025年1月16日に公表した「特定商取引法の通信販売分野における執行状況について」によると、2024年5月から12月末までの8か月間に、通信販売事業者に対する行政処分が4案件行われました。
このうち3案件は、定期購入の条件や支払総額などを申込み直前の最終確認画面に正しく表示していない、表示義務違反を含む事案です。
また、同期間には6案件の行政指導が行われ、そのうち3案件は、電話で解約を受け付けているにもかかわらず、広告に確実に連絡が取れる電話番号を表示していなかった事業者に対するものでした。
特定商取引法に基づく表記にはバーチャルオフィスの住所だけ記載しておけばOKだと誤認していると同様の問題が起きる可能性がありますのでくれぐれもご注意ください。
引用:消費者庁「特定商取引法の通信販売分野における執行状況について」
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_transaction_cms203_250116_01.pdf
特商法にバーチャルオフィスを使うための3つの必須条件
特商法表記にバーチャルオフィスの住所・電話番号を記載する場合、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。どれか一つでも欠けると法律違反やECプラットフォームの規約違反になるリスクがあるため、必ず確認してください。
※ここでいうECプラットフォームとは、BASEやSTORESなど、ネットショップの開設・販売・決済等の仕組みを提供するサービスを指します。
① 郵便物が受け取り可能な「現に活動している住所」であること
「現に活動している住所」とは、ただ住所の文字列をサイトに表示するだけでは認められません。
購入者からの返品、プラットフォーム運営会社からの重要書類といった郵便物をバーチャルオフィスの住所で確実に受け取れる仕組みがあることが必須条件となります。
バーチャルオフィスの中でも郵便物の受け取り・転送サービスが使えない格安プランでは特商法の要件を満たせないのでその点だけ特にご注意ください。「安いから」と料金だけ見てプランを選ぶのは絶対にNGです。
バーチャルオフィス側があなた宛の郵便物やお客様からの返品・不在票などをどのように受け取るのか。
受け取った後、あなたに通知・転送するプロセスはどのようになっているのか。
ネットショップに使う予定のバーチャルオフィスプランが特定商取引法に記載する住所の要件を満たしていることを必ず契約前に確認するようにしてください。
② 確実に連絡が取れる電話番号を記載すること
住所と同様に、特定商取引法では電話番号の記載も義務付けられています。
万が一「商品が届かない」「不良品だった」といったトラブルが発生した際に、消費者が速やかに事業者へ連絡できる状態を備えておく必要があるということです。
番号表示だけでなく着信があった際に確実に対応しなければならないので、プライベート用の携帯電話は使わず特商法表記用の電話番号をバーチャルオフィスのオプションサービス等で別途契約することを推奨します。
③ バーチャルオフィス運営会社と常に連絡が取れること
ショップ運営者自身が、バーチャルオフィスの運営会社と常に連絡が取れる状態であることも重要です。
運営会社からの重要なお知らせや郵便物の到着通知を見落とさないようにしてください。
特定商取引法のルールに照らし合わせると、電話番号やアドレスが変わっているのにネットショップの特商法表記が古いままでバーチャルオフィス運営会社やお客様が連絡が取れない状況だと返品やお問合せ対応を無視した違反状態で放置されていることになってしまいます。
自身の電話番号やメールアドレスが変わった際には、すぐに運営会社へ登録情報の変更申請を行いましょう。
BASEやSTORESの「住所非公開(省略表記)機能」はやめたほうがいい理由3選
BASEやSTORESといった主要なEC(電子商取引)プラットフォームでは、個人事業主に限りプラットフォーム側の住所を適用し、自分の自宅住所を「省略(非公開)」にできる機能が実装されています。
「バーチャルオフィスは要らない、これで十分」という方もいらっしゃることでしょう。
しかし、省略表記には以下のようなデメリットが存在します。
マイナス面を許容できる方は問題ありませんが、長期運営の予定があるなら初期段階からビジネス住所としてバーチャルオフィスを使ったほうが良いケースもあります。
素性を隠したうさんくさいショップになる
サイト上の住所欄に「開示請求があったら遅滞なく開示する」という一文の表示が必須となり、素性を隠しているショップ感が強く出ます。当然、一定数の顧客が購入をやめてしまう可能性があります。
お客様に自宅住所がバレてしまうかも
商品を発送する際、お客様に届く伝票の「発送元・返品先」にはプラットフォームの住所は使えません。
つまり、配送伝票を通じてお客様に自宅住所がバレてしまうリスクがあるということです。
独自の決済・仕入れ審査に落ちる
将来的に独自のクレジットカード決済を導入したり、卸問屋と仕入れ契約を結んだりする際、活動拠点(住所)の証明を求められ、省略表記では審査に落ちるケースがあります。
バーチャルオフィスでネットショップ運営に失敗しないためのチェックポイント4選
バーチャルオフィスの住所が特商法の表記ルールをクリアできても実際のネットショップが支障なく安定して運営できなければ意味がありません。
特商法の必須条件に加えて、バーチャルオフィスで安心してネットショップを運営するために確認すべき4つのポイントをまとめました。
① 「着払い返品」の対応方法
ネットショップ運営で発生し得るのが、購入者からの商品返品です。
事前連絡なしに「着払い」で返品してくるケースもあります。
バーチャルオフィスによって着払い郵便物の対応は異なり、「受付(フロント)で自動受け取り」「受け取り拒否で不在票対応」など様々です。
返品があった際にスムーズに対応できるよう、事前に運営会社の着払いルールや都度対応にかかるコストなどを確認しておきましょう。
② 住所の「テキスト利用」ができるか
一部のバーチャルオフィスでは、住所の悪用を防ぐ名目で「ホームページ等への住所掲載は画像データのみ(テキストでの掲載禁止)」という規約を設けています。
しかし、Amazonや楽天、Shopifyなどの主要ECプラットフォームでは、システム上の初期設定で住所をテキストで入力しなければショップの開設自体ができない仕様になっている場合があります。
バーチャルオフィス側が「住所掲載は画像データのみ」と制限していると、住所のテキスト入力設定は規約違反となってしまうことも。「テキストでの住所掲載が可能か」は契約前に確認しておきましょう。
③ 「ネットショップ用の電話番号」を取得
自宅住所を公開したくないからという理由でバーチャルオフィスを使っても、特商法表記に個人の携帯電話番号を書いてしまうとネット検索で個人が特定されたり迷惑電話がかかってきたりするリスクが残ります。
プライバシーを守るためには、住所の契約と同時に「050」や「03」から始まるビジネス専用の電話番号の取得もあわせて検討しましょう。
電話番号を取得できるオプションサービスが使えるバーチャルオフィスを選ぶか、外部のサービスで別途契約して番号取得するか。どちらでもお好きな方でOKです。
④ バーチャルオフィス運営会社の「閉鎖・倒産リスク」
格安を売りにしているバーチャルオフィスの中には、ビルの転貸(又貸し)で運営されているケースもあり、運営会社の経営悪化やビルオーナーとのトラブルで突然閉鎖されるリスクがあります。
オフィスの閉鎖によって住所が変わると、ショップ内の特商法表記、梱包材、配送システムなどの住所変更手続きに多大な手間とコストが発生します。
METSオフィスのような「自社ビル運営」や、同住所で長期的に運営されている転貸オフィスなど長期的に安定して存続できる信頼性の高い運営会社を選びましょう。
METSバーチャルオフィスで特商法を表示するプランの選び方
METSバーチャルオフィスでは、お客様のネットショップの運営規模や郵便物の量に合わせて、特商法の条件をすべてクリアできる最適なプランをご用意しています。
東京都心の一等地に格安でネットショップの住所を構えたい方にはオススメのバーチャルオフィスです。
【最安で始めたい方に】ネットショッププラン(月額550円)
「とにかく固定費を抑えてネットショップをスタートしたい」という個人・副業の方には、ネットショッププラン(月額550円)がベストチョイスです。
特商法表記へのテキスト記載はもちろん、発送元伝票への住所利用にもご利用可能です。
月額550円という低コストでEC運営に必要な要件をすべて備えたネットショップ運営者に最適なプランです。
※本プランの郵便物サービスは「到着通知なしの即時転送(都度転送実費)」となります。
※転送タイミングや再配達を指定したい方は下記「ビジネスプラン」以上がオススメです。
【一番オススメ】ビジネスプラン(月額1,100円~)
月額550円のネットショッププランでは、郵便物が届くと自動的に即時転送されます。
万が一「着払い返品の不在票」などが届いた際、自宅に不在票が転送されて届くまでにタイムラグが発生し、郵便局での保管期限ギリギリになってしまう場合があります。
ビジネスプランなら、郵便物の到着時に差出人名や追跡番号等の内容が通知されるため、不在票が届いた際も自分ですぐに再配達の手配が可能です。
発送回数や返品対応が定期的に発生するネットショップ運営では、結果として最もコスパが高くなるため転送頻度が多めの方には一番オススメのプランです。
将来的に法人設立を検討している場合はビジネスプラスプラン(月額1,430円~※会社設立サポート利用で6ヵ月無料)の選択が必要です。
【注意】「ライトプラン」は特商法の表示利用は不可
METSオフィスでは自社ビル直営・国内最安値の「ライトプラン(月額270円~)」をご利用いただけますが、このプランは特商法表記には利用できませんのでご注意ください。
当プランは住所利用のみに特化しており、ライトプランご契約者様宛の郵便物はバーチャルオフィス側では受け取らないため差出人へ自動返送されます。そのため、特商法が求める「現に活動している住所(郵便物が受け取れる状態)」という必須条件を満たせなくなってしまいます。
特定商取引法に基づく表記へのバーチャルオフィス住所利用を検討されている場合は、必ず郵便サービス付きの「ネットショッププラン」以上をお選びください。
まとめ:特商法の表記に必要な条件を満たしたバーチャルオフィスを選びましょう
ネットショップの「特定商取引法に基づく表記」にバーチャルオフィスを利用するためには、ただ適当に住所を借りるだけでは不十分です。郵便サービスが利用できて確実に連絡が取れる電話番号を記載すること。
これらの必須要件を満たせるプランを選ぶようにしてください。
METSバーチャルオフィスには、特商法の法的基準やECプラットフォームの登録要件をクリアするために必要な条件がすべて整っています。
- 着払い返品にも対応できる郵便サービス・不在票通知
- 住所のテキスト利用が可能
- 全拠点が「自社所有ビル」のため、閉鎖リスクが極めて低く長期運営も安心
「コストを最小限に抑えて副業から始めたい」という方はもちろん、「将来的な法人化まで見据えて本格的に運営したい」という方まで、目的に合わせた最適なプランをご提案いたします。
ご相談やご不明な等ございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
当記事の著者
オリンピア興業株式会社 内藤竜太郎(METSバーチャルオフィス運営責任者)
賃貸不動産の仲介会社を経てオリンピア興業株式会社に13年間勤務。
宅地建物取引主任士、マンション管理士、管理業務主任者、ビル経営管理士などその他多数の不動産資格を保有。
※ 当記事のコンテンツは、公開時点で調査済みの内容となります。
※ プラン変更等で最新情報と異なる内容となった場合は、調査を行い記事の内容を更新いたします。







