銀行がバーチャルオフィスの法人口座開設を断る3つの理由

METS運営責任者ブログ

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銀行がバーチャルオフィスの法人口座開設を断る3つの理由

こんにちは、METSバーチャルオフィス運営責任者の内藤と申します。

「個人事業から法人になった後もバーチャルオフィスで事業を続けたい、けれど法人の銀行口座を開設できなかったら困る」といったご相談をいただく機会が年々増えています。

結論からお伝えすると、バーチャルオフィスであっても事業実態を証明できれば銀行の法人口座開設は十分可能です。確かに近年は審査基準が厳格化されていますが、真っ当なビジネスを行っている事業者であれば開設が不可能なわけではありません。

もしあなたがバーチャルオフィスを本店住所地とした法人口座開設を希望しているなら、「なぜ銀行がバーチャルオフィスの法人口座開設に消極的であるのか」その理由を知った上で対策を練る必要があります。

当ページでは「銀行がバーチャルオフィスの法人口座開設を断る(慎重になる)3つの理由」について、2026年最新の規制動向や過去からの変遷を交えながら、バーチャルオフィスの運営責任者の視点で分かりやすく説明していきます。

■法人口座開設についてのノウハウはこちら
→ 「バーチャルオフィスで銀行の法人口座を開設するための条件11選」

①銀行は警察庁や金融庁から「審査や顧客管理を厳しくしろ」と言われている

銀行がバーチャルオフィスの法人口座開設に慎重な姿勢をとる1つ目の理由は、警察庁や金融庁などの公的機関からマネー・ロンダリングや特殊詐欺対策のために「審査と継続的な管理の厳格化」を強く求められているからです。

これは金融機関が遵守すべき法律やガイドラインの問題で、現在に至るまで国や行政による規制は以下のように段階的に厳しくなってきました。

  • 2008年:「犯罪収益移転防止法(犯収法)」が全面施行。金融機関やバーチャルオフィス事業者に対する本人確認が義務化
  • 2011年:警察庁が「悪用された法人口座の多くがバーチャルオフィス登記であった」と発表。全国銀行協会等に対し、口座開設審査の厳格化を要請
  • 2018〜2024年:金融庁がマネロン対策のガイドライン策定、2024年3月までに全金融機関へ厳格な顧客管理態勢を整えるよう義務化し開設後も事業活動を追跡・管理する運用へ。
  • 2022年:法務局による「実質的支配者情報一覧制度」がスタート。法人の本当の所有者・経営者を透明化することがより強く求められるように。
  • 2025年〜現在:犯収法のさらなる改正により、偽造防止やなりすまし対策としてマイナンバーカード等のICチップ読み取りを活用した、より厳格な本人確認への移行

このように国際的なマネロン対策の一環として行政による規制が強化されてきた経緯があることから、銀行側としても、行政指導や罰則を避けるためにルールとして厳しく審査せざるを得ないのが実情となっています。

これらの厳格化はあくまで「犯罪やマネロン目的の怪しい法人を排除するため」の制度です。事業実態や取引目的を明確に説明できれば、バーチャルオフィスだからという理由だけで口座開設を拒絶されることはほぼありません。

※地方の信金系など、稀に旧態依然としたルールでNGとされるケースはあるので「一切無い」とは断言いたしません。

②過去にバーチャルオフィスが犯罪へ悪用された経緯がある

かなり昔の話ですが、本人確認の緩さに目をつけた悪質な業者がバーチャルオフィスで口座を作り、詐欺資金の振込先として悪用するケースが相次ぎ発生してしまった時期がありました。

銀行側としては、自社で開設した口座が犯罪に使われてしまうと警察への捜査協力や口座凍結対応などの膨大な現場負担が発生するだけでなく、「犯罪に利用された銀行」としてメディアで報じられ、社会的信用を大きく落とすことになります。こうした過去の苦い経験があるため、銀行はバーチャルオフィスに対して強い警戒感を抱くのは当然とも言えます。

しかし現在では、多くのバーチャルオフィス運営会社において適切な本人確認やコンプライアンス対策がされており、悪質な利用者が排除されるようになりました。こうした運営体制の整備に伴い、銀行側もバーチャルオフィスだからと一律で断るのではなく、事業実態が確認できれば口座開設を認めるケースが飛躍的に増加してきています。

このような経緯があることを知った上で、新設法人の銀行口座を開設するために必要なことはシンプルです。自社の事業が健全であり、社会的に信頼できるものであることが銀行の担当者に伝わればいいだけ。真っ当な事業であれば難しいことではありません。

③バーチャルオフィスだと事業の実態把握が難しい

銀行の審査では「本当にこの住所で事業が行われているか」「実体のないペーパーカンパニーや休眠会社ではないか」等の実態確認が必須事項となっています。

一般の賃貸オフィスであれば看板や事務所の様子である程度判別できますが、バーチャルオフィスは現地に個室のような専有スペースがなく、また社員が常駐していないため、現地確認だけでは活動実態を掴みにくいという難しさがあるのです。

また、バーチャルオフィスは超格安の低コストで手軽に利用できるため、銀行の担当者は「事業に対する本気度が乏しい可能性あり」といった懸念を持たれやすい側面もあります。

これらの課題は「事業実態を証明する資料」を証拠として提出することで解消できます。
自社ウェブサイトの提示、取引先との契約書や請求書、詳細な事業計画書等を見せて実際にどのようなビジネスを行っているのかを客観的に証明して銀行側を納得させましょう。

リスクマネジメントで「審査合格率ほぼ0%」の銀行もある

「バーチャルオフィスで法人口座を開設しようと希望の銀行に必要な書類や条件を確認し、ひととおり揃えて持ち込んだがあっさりとお断りされてしまった。何がダメだったのか教えてもらえないし、何がなんだかわからない」

このような体験談をネット上で見かけたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、これは冗談ではなく実際によくある話です。

大前提として「真っ当なビジネスを行なっている場合」となりますが、審査に落ちる理由は大抵「事業内容に関する説明や事業実態に関する説明や証拠が不十分である」といったものです。

銀行は審査に落ちた理由の詳細について基本的には何も教えてくれません。
なお、人が判断することなので落ちる理由には理不尽なケースもあります。

「支店に来た時の服装の印象が悪いので実はその時点で審査落ち」
「そもそも紹介がないと審査の対象にすらなっていない」
「代表の個人口座が審査を申し込んだ支店に既にあったほうが良い」

など、そもそも審査対象ではない場合や担当者の印象次第という隠し条件がある銀行に関しては「100%準備をしたのに審査に落ちた。理由は全くわからない」という状態になることも。

理不尽で納得がいかないという人もいらっしゃるかと思いますが、万全の準備をしてもダメな銀行もあるかもしれないと割り切るしかありません。

このような事態を避けたいなら、契約予定または利用中のバーチャルオフィスの銀行口座開設実績などでお目当ての銀行の名前が挙がっているかを確認しておきましょう。

まとめ:理由を理解し事前に対策すればバーチャルオフィスでも法人口座開設は可能!

銀行がバーチャルオフィスの法人口座開設を断る(慎重になる)理由は以下の3つです。

  1. 警察庁や金融庁から「口座開設の審査や管理を厳しくしろ」と言われている
  2. 過去にバーチャルオフィスが犯罪へ悪用された経緯がある
  3. バーチャルオフィスだと事業の実態把握が難しい

金融機関を取り巻く厳しい規制や過去の悪用事例があるため、銀行が慎重な姿勢をとるのは事実です。しかし、これは「バーチャルオフィスだから一律で断る」という意味ではありません。

銀行側が不安に感じる「事業実態の証明」や「犯罪リスクの低さ」を最新の公的書類(実質的支配者情報一覧など)や事業資料でしっかり補うことができれば、メガバンクやネット銀行、地方銀行などで問題なく口座を開設できます。

バーチャルオフィスで法人の銀行口座を開設したいのであれば、銀行側が安心・納得できる材料を準備してから審査に臨むようにしましょう。

弊社が運営中のMETSバーチャルオフィスでは、大手都市銀行をはじめとした多数の銀行口座開設実績がございます。法人・個人問わず、銀行口座の開設についてお困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。

当記事の著者

オリンピア興業株式会社 内藤竜太郎(METSバーチャルオフィス運営責任者)

賃貸不動産の仲介会社を経てオリンピア興業株式会社に13年間勤務。
宅地建物取引主任士、マンション管理士、管理業務主任者、ビル経営管理士などその他多数の不動産資格を保有。

※ 当記事のコンテンツは、公開時点で調査済みの内容となります。
※ プラン変更等で最新情報と異なる内容となった場合は、調査を行い記事の内容を更新いたします。

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